中国民話 君島久子再話 佐藤忠良画
ふるい本です。もう本屋さんでは売っていません。
でも、私はどうしてもこの本が好きなのです。
えんまさまがいじわるをしようとしても、おひゃくしょうさんは、ちえがあるから大丈夫。そして、おひゃくしょうさんはいい人だから、ちゃんと協力してくれる人がいるのです。
たんぼに「あたまはほそく、ねっこはふとく」というまほうをかけられるとわかれば、稲を植えるのはやめて、さといもを植え、大豊作。
「まんなかをふとく、うえとしたをほそく」というまほうをかけられると知れば、何を植えたらいいでしょう? 夏においしい…そう、とうもろこし!
「うえからしたまでむっくりふとれ」ときたら?
「あたまをむっくり、したはひょろひょろ」ときたら?
ちえくらべはおひゃくしょうさんの勝ち!
さくもつのことをよく知っているおひゃくしょうさんにはかなわないのですよ。
よのなかのどんなことにも、「その道のプロ」といわれる専門家がいます。ちしきがあるということは、とても強いこと。そして、協力してくれるよい友がいれば、こわいものなしなのだなということを教えてくれた、私にとって大切な大切な本です。どこかで見かけたら、ぜひ読んでみてください。